リスク管理のすすめ

株・FX・商品先物...など、どの投資においても「リスク管理」は最重要項目です。

特に、FXにおいては「レバレッジ」というものがありますから、少額であっても、レバレッジの設定によって、数千万円級の架空取引が可能になります。
特に、負けが続いて残高が減ってきたときに「一発逆転のために!」と、高いレバレッジで勝負に出た結果、予想と反する方向に相場が動き、あえなくロスカット、口座のほとんどのお金を失ってしまう....というのが、よくある話です。
(個人の方のFXブログなんかを読んでいても、こういった例は非常に多いです。)

上昇中の通貨の飛び乗るのも、とことん下落したと思われる通貨を買うのも自由ですが、その後、自分の予想と逆の動きになってしまった場合、損失を「許容範囲」に限定しておかなければ、それはただの「ギャンブル」と同じです。

よく、パチンコや競馬などを嫌って「ギャンブルなんて非合理的な事はしない」と言っている人が、株ではビックリするくらいの金額を短期間で失っていたりします。

その心理は「今からジャンジャン出るかもしれない!」
「この穴につぎ込めば、いままでの負けをすべて取り返せる!ここが踏ん張りどころだ!」
というときの心理と、何が違うでしょうか?全く同じです。
そして、同じように「何の根拠」もありません。

私自身、ギャンブルもFXも、最初はかなり手痛い敗北から始まったので、
このあたりの心理というのは、よ?くわかります。

大きな都市でちょっと強めの地震があっただけ、アメリカの交通機関で事故が起きて、それがテロ?と噂されただけで、ビックリするくらいの値動きをする場合もあるのです。

たとえあなたの予想どおり、最終的には米ドルが上がるとしても、オーストラリアは資源国だから、豪ドルがこれからも強いだろうとしても、そういった突発的な出来事に一度当たるだけで、総資産を失う可能性だってあるのです。

ここまで予測する事ができるでしょうか?できるはずがありませんよね(笑)

ちょっと考えてみてください。

上記のような理由で、ロスカットにあってしまい悲嘆にくれていたら、翌日「テロの噂は全く無関係で、ただの事故と判明しました」というニュースが流れ、あっさりと値を戻し、その後、あなたの予想どおりの方向に相場が動いたといたら....

おそらく、くやしくて正気を失います。
そして、なけなしのお金を用意して、得られていたはずの利益を夢見て、またとてつもなく高いレバレッジをかけて「ギャンブル」をするのではないでしょうか?

ちょっと「ギャンブラー」の心理学みたいになってしまいますが、自分の懐具合に不釣り合いなくらいの「大勝利」をした場合、その興奮というのはとてつもないものがあります。

その興奮をおさえて、スッパリと引く事などはほとんどできません。

「ギャンブル」というものは、

勝てば「もう一度大勝の興奮を味わいたい!」「引き際をもう少し早くしておけば、もっと利益を乗せられた」という「勝っておきながら」の思いや後悔があり、負ければ「くやしい!このままでは気がすまない」「どうしても失ったお金を取り戻したい...」
という心理になります。

つまり

「ギャンブル」というのは、勝っても負けてもやめられないようになっているのです。
やめられるとしたら、それは「やめるしかなくなった状態」 つまり、投資資金の全てを失う、もしくは、精神的な負担に耐えられなくなり、それ以上続けられくなるかのどちらかです。

「投資」を「ギャンブル」にしてしまった時点で、敗北は決定しています。

短期間での勝敗などは関係ありません。それに気づかない限り、トータルでは必ず負けます。
だって、上記のように、正常な人間心理に従えばそうなるしかないのですから。

こうならないためには

「損失は必要経費」という「心構え」を持っておく事が大切です。

最初のまだ浅い損失を受け入れられないところからスタートし、それが大きくなっていけば、必ず「ギャンブル」の心理状態になります。

たとえば、買いのポジションを取るときには、下記のように考えてみます。

「これだけ下がったんだから、今は買いチャンスだと思う。よし、3万ドル買おう。でも、5日前についた最安値を更新するようなら、まだ下落の勢いは収まっていないのかもしれない。だから、5日前の最安値に損切りを設定し、そうなれば一旦撤退しよう。もし、そのあとしばらくして上昇の傾向が見えてきたら、またそのときに買い注文を入れよう。」

というように、ポジションを持つ前に、自分の中に約束事(ルール)を作っておいて、それをしっかりと守る事が大切です。こうすれば、多少の敗北は一時撤退、次のチャンスで、もっと安い価格で買いのチャンスがくるかもしれない!という気持にもなるため、興奮やくやしさで、あせって根拠のない売買をしてしまう心理にもなりにくいです。

私の経験上、パチンコや競馬などのギャンブルも、投資も、「資金のマネジメント」よりも、いかに自分の心に、おさえきれない「興奮」や「くやしさ」を生まないように、「精神のマネジメント」をする事の方が、大切に思えます。

「勝ちすぎない」「負けすぎない」というのは、とても大切な事だと思います。

勝敗の数値的な結果ではありません。「自分自身が興奮しないようにする」という事です。

もちろん、予想が当たり、連戦連勝!というのは、何の問題もありません。素晴らしいです。
ここで言う「勝ちすぎ」は、根拠も損切り設定もないレバレッジ200倍の取引で、短期間で数十万円、数百万円買ってしまう、ということです。これはとてつもなく「興奮」します。

こうなれば、もう絶対にやめないですよね。一瞬、自分は天才かと思ってるくらいでしょうから(笑)
この後、勝った金額の3分の1くらいを負けるまでは、遊びのように甘い根拠でポジションを取るでしょう。3分の1、半分、7割、と失っていくうちに「あのときすっぱりヤメておけば、今頃〇〇万円あったのに...」という心理になります。そうです、この「もったいない」「くやしい」から、また「ギャンブル心理」のスパイラルがはじまるのです。どこにも抜け出すポイントがありません。

いかがでしょうか?思い当たる部分はありませんか?

あなたがもし、これからFXをはじめる、もしくは、現在FXで結構な額のお金を失ってしまっている、という状態でしたら、ぜひ「自分の精神をマネジメントする」事を考えてみてくださいね!

テクニカル分析や経済指標の分析、アナリストの予想の情報を集める前に、「大前提」とすべきポイントだと思います。